中国:増加しつつある活動家への弾圧−農民の権利擁護活動家、知識人が拘束された(ヒューマン・ライツ・ウォッチ 04.12.23)
中国:増加しつつある活動家への弾圧−農民の権利擁護活動家、知識人が拘束された(ヒューマン・ライツ・ウォッチ 04.12.23)
<翻訳者:まこと>
(ニューヨーク 2004年12月23日)ヒューマン・ライツ・ウォッチは今日、湖南省での深刻な民族衝突を調査した後の11月初旬に拘束された農民の権利擁護活動家の李国柱(Li Guozhu)を直ちに釈放するように主張した。不平不満を是正するために政府に抗議を申し立てる際に農民たちを支援する農民の権利擁護活動家は目に見えて増えている。
複数の証言者は李の家族は彼が逮捕されたものの、彼らは李の法的地位や所在に関して正式な通知を受け取っていないと語る。李の拘束は中国において拡大している知識人・人権活動家双方に対する弾圧の一部であると思われる。
ヒューマン・ライツ・ウォッチのアジア部門の責任者であるブラッド・アダムスは、この拘束が情報の流れをしっかりと統御しようという中国の決意を示唆するものであると言った。これは、中国のマクロ経済的な景気の中で切り捨てられ、敢えて自分自身や社会の公正を求めようとする人々にとっての危険を明確に示すものである。
ヒューマン・ライツ・ウォッチは中国当局が今週「中国改革(China Reform)」誌の論説委員長であるChen Minを拘束したと発表した。中国当局は少なくとも他の4名の著名な知識人が過去に拘束をされたり聴取を受けたりし、彼らの全員が当局からの警告を受けて釈放されたという。
中国政府は同時に農民たちの利益の擁護する者への弾圧を拡大しているように思われる。最近、警察は別の農民の権利擁護活動家 Li Boguangを拘束し、9月には「ニューヨーク・タイムズ」調査員でありジャーナリストの趙岩(Zhao Yan)を拘束した。彼は嘗て農民とともに地方・中央政府への陳情を行った。
今回、李国柱(48)は湖南省での暴力事件の調査のせいで拘束されたものと思われる。11月始め、李は漢民族と回族のイスラム教社会との暴力的衝突の後に戒厳令が敷かれた地域である湖南省漢朝のZhongmouで2週間を過ごした。李はこの衝突を調査し、犠牲者への支援を申し出た後に、この暴動で被害を受けた食堂の写真とともに住民へのインタビュー記事のコピーを外国のジャーナリストに送った。
李が北京に戻った後、11月12日に、湖南省への旅に関して彼に質問するために、李がボランティアとして活動している北京郊外の草の根支援グループであるSanchun Dadiの事務所に8人の警察官とかの村の村長が足を運んだ。このグループは腐敗した役人、財産の差し押さえ、地方における他の権利侵害といった事件を是正するために政府に請願を行っている農民たちを支援している。この後、彼は拘束された。当局者は彼の所在や状況、彼に対する容疑に関して何ら明らかにしていない。
黒竜江省の刑務所管理当局の前職員である李は結婚しており、3歳の息子がいる。彼の妻は身体障害者である。李の拘束の後に夫の所在に関する情報を得ることが出来なかった彼の妻は12月2日、情報を求めて自宅から北京に出掛けた。黒竜江省の警察官は北京で彼女を拘束し、直ちに自宅に返した。
アダムスは、中国において社会的公正が欠如した状況であることが、請願者と警察との間の衝突を更に煽っているのだと語った。李国柱のように評判の高い活動家を投獄することは、問題を更に悪化させるだけであろう。
2004年、李はますますその数が多くなっている北京での請願者による抗議活動でますますその姿を見せるようになった。黒竜江省での事件での彼自身の請願活動に費やした数年の間、李は他の請願者の事件に対して助言や法的支援を与えるという支援活動をするようになった。彼はしばしば裁判へのアクセスに関する諸問題について国内外のメディアに話をしていた。こうした動きを受け、黒竜江省の警察は北京へ足を運び、正式な告発のないままに8月と9月に彼を拘束し、釈放していた。
アダムスは、中国の貧困者たちは多くの役人が腐敗し、社会的安定が脆弱であるために、役人に責任を果たさせるための社会活動家を高く評価していたと言った。李は貧乏な請願者として投獄されている作家や学者のように世間から離れた所で暮らしても良いと思っているかもしれないが、彼らと同じように、李の犯罪とは自由な言論のために彼の権利を行使したことなのである。
ヒューマン・ライツ・ウォッチは数千人の中国人が警察の人権侵害や地方の腐敗、住居の移転や他の問題に直面している状況の是正のため、政府への直接請願を行おうと省都あるいは北京に足を運んでいるのだと語った。地方や中央の政府の役人は個人やグループから請願を受理する。この請願制度は長い間地方の不満に対して捌け口を提供してきた。昨年は北京に足を運ぶ地方の請願者の数の着実な伸びや請願者による通りでのデモ活動の増加、請願者と北京警察との衝突の激化がみられた。増加しつつある衝突は拘束者や負傷者の数を増やすという結果をもたらしている。
アダムスは、中国の国家主席や首相は農民の権利を支持すると公にしているが、最近の逮捕の数々はこれらの見解に疑念を差し挟むと語った。
・China: Crackdown on Activists Widening(原文)
http://hrw.org/english/docs/2004/12/23/china9930.htm
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