脱北者は同胞の国・韓国でも差別と貧困に苦しむ・・・(M&朝鮮日報日本語版)

・以下、「徒然掲示板(sinken板) http://6547.teacup.com/sinken/bbs」の投稿文より。

>予測される問題、受け入れ地域の感情、受け入れた人たちの「その後」をどうするか、
>受け入れの手法そのものを検討し、提案していかねばならないと思います。(metasさん)

 朝鮮日報の日本語版サイトに、脱北者が韓国で置かれている現状を分かり易く報じたカン・チョルファン記者の記事が出ていましたので紹介します。この種の記事、同じ朝鮮日報でもハングル版のサイトの方ではしばしば取り上げられ、「脱北者」への差別反対・生活状況の改善を呼び掛ける論説記事もよく見かけるのですが、日本語版の方には余り載っていないのですね。

 ↓の記事にも書かれているように、官民共同の脱北者受け容れ・生活支援体制がある程度整備されている"同胞の国"韓国ですら、脱北者の大半は差別と貧困に喘いでいるのが現実なんですよね。

 さて、では日本(人)はこの問題にどう対処すべきか・・・、奇麗事では済まない問題なんでしょうね。


■脱北記者が語る「脱北者の定着問題」(朝鮮日報日本語版 04.07.28 姜哲煥記者)

 (略)脱北者が“帰順勇士”として優遇されたのはとっくに昔の話となり、今や冷遇されずに済むことを幸いに思うべき世の中になった。記者が韓国入りした当時までは、韓国社会の歓待が時には一人立ちの妨げになるほどだったが、心理的な安定や定着のためになったは事実だ。

 しかし、脱北者が急増している今日には韓国社会の関心が次第に低くなり、まるで問題のある人を見るような目でを脱北者を見ることが増えてきている。こうした社会的差別の視線が最も深刻な問題だ。

 一昨年、ソウルに着いたイ某さんは辛うじてガソリンスタンドに就職したが、イさんが脱北者であることを知った店主から他の従業員より安い給料をもらい、“北朝鮮の野郎”などといわれ結局喧嘩をしてやめた。

 北朝鮮で優等生だったキム某君は、編入した学校で同級生たちに「乞食の国から来ただろう」などといじめられ辞退した後、大学入学資格検定試験を受けた。黄長?(ファン・ジャンヨプ)元北朝鮮労働党秘書やキム・ドクホン氏など高位関係者でもないのに、今だに“保護対象”というレッテルが貼られ、パスポートが発給されない人も少なくない。

 脱北者の経歴や専門性がほとんど認められないのも問題だ。平壌(ピョンヤン)医学大学で有名だった50代の某教授は韓国入りした後、北朝鮮の医師資格証書を認めてもらえず、再試験を受けて若い後輩たちとともに専門修練医課程を勉強した。元韓方医の脱北者 ソク・ヨンファンさんも政府との長い戦いの末、やっと試験資格証書を得て開業することができた。

 元労働党幹部だったある脱北者は韓国入りした後、経歴を認めてもらえず、就職もできず、北朝鮮への郷愁に浸っていた。特に、北朝鮮でエリートだった脱北者であるほど不満が高い。

 北朝鮮での専攻を生かすため、韓国側のライセンスを獲得しようとしても、最小限の試験さえもとんでもなく難しく、韓国の制度は巨大な壁と感じられてしまう。

 脱北者のキム某夫婦は、男性たちが妻に親切な韓国のテレビドラマを見て、よく夫婦けんかをするという。金さんだけでなく、脱北者家庭では女性と子どもが比較的速く適応する反面、韓国よりも家父長的な北朝鮮男性はこれに慣れず、葛藤することが多く、離婚もだんだん増えている。

女性脱北者が「ろくにカネも稼げないくせに、偉そうなことを言う」と男性脱北者を貶すのも、脱北者社会ではよく見かける光景となった。

@脱北者の定着過程は統一後の南北統合の実験台だ。脱北者は彼らが好き好んで、または何かを間違えて「貧しく落伍した国」で生きてきたのではない。

 韓国社会が暖かな眼差しを送ってくれれば、脱北者の定着はさほど難しい問題ではないと信じている。

 脱北者らも自立の意志を持たなければならない。自ら自由を手にしたが、それですべてを得たのではなく、新たな始まりに過ぎないという事実を、多くの脱北者は知らずにいる。

 大金を稼いで、成功したいと思う気持ちより、韓国社会を着実に学び、学習して行かなければ、絶対に成功はあり得ない。命をかけて北朝鮮を脱出した時の心構えで生きていくなら、適応できないはずなどないのだ。

http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2004/07/28/20040728000083.html

↑の記事に書かれている構図は、日本に帰国を果たした中国残留孤児の現状とよく似ているんですよね。彼らは日本社会に出ても「中国残留孤児」という出自がネックになって、なかなか良い仕事に就けない。中国で知識階層に属していたインテリほど、日本に抱いていた理想と現実のギャップに苦しむという点も然りです。

ちなみに、北朝鮮当局に拉致された被害者や彼らの家族が帰国した後に日本政府・自治体が行っている手厚い定着支援体制に対し、中国残留孤児の中から「国家の理不尽によって肉親と引き裂かれて不遇の人生を歩んだのは拉致被害者も自分達も同じなのに、帰国後のこの待遇の違い。なんで?」との不満の声も上がっています。

[ ●北朝鮮の人権問題・脱北者 ] Posted by watch at 2004年07月28日 | コメント(0) | Trackback(0)



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