『遺骨』 めぐみさんと別人 2人分DNA検出(東京新聞 04.12.09)
『遺骨』 めぐみさんと別人 2人分DNA検出(東京新聞 04.12.09)
警察当局は八日、北朝鮮が十一月の第三回日朝実務者協議で拉致被害者横田めぐみさん=失跡当時(13)=の「遺骨」として提供した骨について鑑定した結果、横田さんのDNAとは異なる別人のものだったと発表した。鑑定結果は帝京大学医学部によるもので、鑑定書は現在作成中という。北朝鮮が第三回協議で提示した拉致被害者の安否再調査結果全体の信ぴょう性が大きく揺らぐ形となり、国内で北朝鮮に対する批判が高まるのは必至だ。
警察当局によると、帝京大の鑑定結果は七日に報告された。骨から二人の人物のものと判断されるDNAが検出され、いずれもめぐみさんのDNAとは異なっていた。鑑定結果は八日、内閣拉致被害者・家族支援室から両親の横田滋、早紀江さん夫妻に伝えられた。
拉致被害者家族会が政府から受けた説明によると、日本側が受け取った骨のうち、四個の骨片から同一のDNAが、別の骨片一個からそれとは別のDNAが検出されたという。
一方、警察庁の科学警察研究所の鑑定では、高温焼却されているなどのために、DNA検出が困難だったという。
(略)
北朝鮮側は「めぐみさんは入院中の病院で自殺した。遺体はいったん病院の裏山に土葬されたが夫が二年半後に掘り返して火葬した」と説明。死亡時期について、二年前の「一九九三年三月十三日」という説明から「九四年四月十三日」と訂正していた。
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北朝鮮側は十一月の実務協議で安否不明十人について「八人死亡、二人不明」という従来と同じ再調査結果を提示。これをめぐり約五十時間に上るやりとりがされたが、政府は「北朝鮮の説明には不自然な点や疑問点が残る」としていた。
■骨の形からも別人の可能性
北朝鮮が横田めぐみさんの「遺骨」として渡した骨は、骨相学による鑑定でも、めぐみさんと別人の可能性が出ていることが八日、関係者の話で明らかになった。
新潟県警は、帝京大法医学教室と警察庁科学警察研究所(科警研)にDNA鑑定を、橋本正次・東京歯科大助教授(法人類学)に骨の形に基づく鑑定を依頼していた。その結果、まだ中間報告の段階だが、骨の形の特徴などから、めぐみさんとは別人の可能性が強くなっているという。
橋本助教授は、今回の実務者協議にも代表団の一員として同行。二〇〇二年の調査では、松木薫さん=失跡当時(26)=の「遺骨」として提供された骨について、歯茎の部分などが六十歳以上の女性のものである可能性が濃厚だとして「別人」との結論を出している。
■食糧支援を当面見送り
政府は八日、北朝鮮から提供された横田めぐみさんの遺骨とされる骨が別人のものと判明したことを受け、同日、北京の外交ルートを通じて北朝鮮に厳重に抗議した。今後も拉致事件の真相解明に向け北朝鮮側との協議を続けるが、約束していた食糧支援二十五万トンのうち、残る十二万五千トンの提供は当面見送る方針だ。
小泉純一郎首相は八日夜、記者団に対し、「虚偽の資料を提出してきたことは極めて遺憾だ」と強調。拉致事件解決のための今後の日朝実務者協議については「交渉は続けていかなければならない。家族の皆さんのためにもここで打ち切ってはいけない」と述べた。与党内で強まっている対北朝鮮経済制裁に関しては「対話と圧力の両面を考えないといけない」と述べるにとどめた。
ただ、細田博之官房長官は同日午後の記者会見で「精査中のほかの資料の分析結果を踏まえて対応を検討する」と述べ、制裁も選択肢との考えを示唆した。別人の遺骨を提供した北朝鮮側の姿勢に対しては「日朝平壌宣言の精神に反することは明らかだ」と批判した。
(以下略)
http://www.tokyonp.co.jp/00/sei/20041209/mng_____sei_____000.shtml
『めぐみさん遺骨』別人 経済制裁 一気に現実味(東京新聞 04.12.09)
北朝鮮が横田めぐみさんの「遺骨」として提供した骨が八日、別人のものだと分かった。日本政府は先月、平壌で開かれた日朝実務者協議での北朝鮮の対応を「努力」と評してきただけに、見事に裏切られた格好。北朝鮮の拉致被害者安否調査の信ぴょう性も根底から覆り、国内世論が硬化するのは必至だ。経済制裁の発動が、一気に現実味を帯びてきた。
細田博之官房長官は八日午後の記者会見で、横田めぐみさんとされた遺骨が別人と判明したことについて「先方の調査が真実でなかったと断じざるを得ない。極めて遺憾だ」と表明。「ならず者国家という人がいるが、そういう印象だ」(武部勤自民党幹事長)「非情で冷血な誠実さのかけらもない」(安倍晋三同党幹事長代理)などと、政府・与党内は怒り一色となった。
背景には、拉致被害者家族の心情や北朝鮮に不信感を強める世論があるが、特に今回は、政府・与党内に「だまされた」との思いが強い。
先月の日朝実務者協議で北朝鮮側は、日本が要求した百五十の調査項目について説明し、裏付ける「物証」も提出するなど、日本の注文をほぼ全面的に受け入れた。政府は北朝鮮側の対応について「誠意」と即断するのは避けつつも、「努力」と評価。それだけに、「最大の物証」である遺骨が偽物という事実に、怒りを爆発させたわけだ。
それが北朝鮮への抗議と経済制裁論となり、政府は早速、北朝鮮側に「日朝平壌宣言の精神に反する」と抗議した。同宣言は日朝協議のよりどころとなってきただけに、北朝鮮側の今後の対応次第では、協議自体どうなるか分からないとけん制したものだ。
政府は、小泉純一郎首相が五月の再訪朝で約束した食糧支援を当面見送ることを決定。首相は依然、制裁発動に慎重な姿勢だが、外務省首脳が八日、「(北朝鮮が提出した)資料の分析結果を待ちながら、早急に検討していく」と述べるなど、制裁発動を含めて検討する方針に転じた。
(以下略)
http://www.tokyonp.co.jp/00/kakushin/20041209/mng_____kakushin000.shtml
細田長官の記者会見要旨(大分合同新聞 04.12.08)
細田博之官房長官の8日の記者会見要旨は次の通り。 【冒頭発言】北朝鮮から「横田めぐみさんの遺骨」として渡された骨は、帝京大法医学研究室でのDNA鑑定の結果、めぐみさんのものではないという結論が出た。この件は北朝鮮の調査結果の中でも核心的な部分。北朝鮮の調査が真実でなかったと断じざるを得ず、極めて遺憾だ。今後の北朝鮮への対応については持ち帰った他の資料の精査を急いでおり、これも含めて早急に検討する。 【日朝平壌宣言】(北朝鮮側の対応は)日朝平壌宣言の精神に反するのは明らかだ。北京の外交ルートを通じ今日にも厳重抗議し、真相究明を迫る。 【経済制裁】(経済制裁も)含め、他の資料の分析を待って対応を検討する。資料の精査には1、2週間かかる。今後の日朝間の交渉に非常に大きな障害だ。 【鑑定結果】他人の骨が複数あったようだ。男女の別や年齢は分からない。どのようなサンプルをとっても横田さんのDNAはなかった。 【食糧支援】このような状況で、さらなる支援を行うことは難しい。
http://www4.oitapress.co.jp/news2.cgi?D=CN20041208&ID=CN2004120801002164.1.N.20041208T182717&J=Detail&UP=20041208T182717
渦巻く怒り「制裁を」 横田さん夫妻、生存への望みも(河北新報 04.12.09)
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めぐみさんのものとして渡された「遺骨」が別人と判明したのを受けて、滋さんと早紀江さんらは8日、東京都内で会見した。2人は「生存を信じている」と安堵(あんど)の表情をみせたが、人の尊厳を踏みにじる結果に「ここまでばかにされて許せるのか」と、怒りの声が上がった。
「ほっとしました」。会見では、家族4人そろって同じ言葉を口にした。「遺骨」とされる骨が届けられてから20日以上がたつ。めぐみさんの弟拓也さん(36)は「本当に長くつらい日々を過ごしてきた。顔や口には出せなかったが、どのような結果が出るか心配していた」と振り返った。
「鑑定不能」とされれば、その先どうしたらいいのか。そんな不安を抱えながら、最初から「信じていません」と繰り返してきた早紀江さんの表情も晴れた。「鑑定不能と出ると思っていたが、生存の望みが強い」と滋さんはほほ笑んだ。
「夫が大切にしてきた遺骨」。そう称して他人2人の骨を家族に示した北朝鮮。あまりの無神経さに、拓也さんは「きょうは本当に怒っていい日だ」と声を張り上げた。もう1人の弟哲也さん(36)も「めぐみの尊厳をもてあそんだ代償、横田家をなめた代償、日本を軽んじた代償はあまりにも大きい」と、経済制裁の実施を強く求めた。
早紀江さんは「どんなに残酷で、冷酷で、人間の本質から外れたことをやっている国かはっきりした」と、北朝鮮への怒りをあらわにした。
「必ず生存していると信じて運動を続ける」。滋さんは、そう決意を表明。家族会と救う会は「経済制裁の即時実施」を訴える声明を出した。
◎抗議声明
拉致被害者家族会と救う会が8日発表した抗議声明は次の通り。
本日、北朝鮮金正日政権が横田めぐみさんの遺骨と称してわが国に提供した骨が、本人のものでないことが判明した。私たちは満腔(こう)の怒りを持って遺骨ねつ造に抗議する。
金正日政権は松木薫さんの遺骨をねつ造し、死亡とされた8人全員の死亡診断書をねつ造していたことがこれまで分かっていたが、夫という男が持ってきた遺骨もねつ造であった。真実の力は悪に勝つということが証明された。ねつ造を暴いてくださった関係者の努力に感謝したい。
わたしたちはすでに、現在のままの圧力抜きの交渉では拉致問題解決にはつながらない、経済制裁を発動して解決を絶対図るという国家の意思を示してほしいと求めてきた。今日の結果はこの私たちの主張が正しいことが証明された。経済制裁の即時実施を国民の怒りの声に合わせて、ここに強く求めるものだ。
http://www.kahoku.co.jp/news/2004/12/20041209ri01.htm
DNA鑑定、決め手は母子照合 横田めぐみさん遺骨別人(朝日新聞 04.12.09)
今回の鑑定の決め手は、細胞内のミトコンドリアと呼ばれる器官に含まれるDNAだった。ミトコンドリアのDNAは主に母親から受け継ぐ。帝京大法医学研究室は、横田めぐみさんのへその緒から得られたDNA情報、娘キム・ヘギョンさん、母早紀江さんのものとの照合から、今回の遺骨がめぐみさんのものではないと断定した。
DNAは、細胞内の核やミトコンドリアにあり、4種類の塩基が並ぶ二重らせん構造になっている。この塩基配列の個人差を調べることで個人識別が可能になる。
DNA鑑定の捜査利用は89年に始まり、昨年は1159件の事件で使われた。警察庁によると、最新の鑑定方法による個人識別の確度は、同じ型を持つのが約1億8000万人に1人になっているという。
微量の体液や毛根があればDNA鑑定は可能で、骨については焼かれずに硬い状態で残っていれば確実にできる。
ただ、DNAは炭素を含んだ有機化合物で、高熱を加えれば分解する。法医学の専門家は「一般的に火葬後の骨は鑑定がきわめて難しい。DNAは酸と腐敗に弱い。酸性土壌に長く埋葬されていたとしたら、その可能性はさらに低くなる」と話す。
遺骨のDNA鑑定については、帝京大とともに警察庁科学警察研究所(科警研)でも進めていたが、結果は出ていない。DNAの検出そのものが難航している。
(以下略)
http://www.asahi.com/national/update/1209/006.html
米が拉致問題で日本の努力支持 米国務省副報道官(南日本新聞=共同通信 04.12.09)
【ワシントン8日共同】米国務省のエアリー副報道官は8日、北朝鮮から渡された横田めぐみさんの「遺骨」が別人のものと判明したことについて「すべての拉致被害者を取り戻すための日本政府の努力を支持する」と述べた。
http://www.373news.com/context.php?id=FN2004120901000203&genre=General
田口さん、「死亡」以降も目撃情報 地村富貴恵さんが証言(産経新聞 04.12.09)
拉致被害者の田口八重子さん=拉致当時(22)=について、北朝鮮側が「死亡した」と説明した一九八六年七月以降も目撃情報があることが八日、分かった。拉致被害者の地村富貴恵さん(49)が帰国後、周囲に証言していた。
(略)
北朝鮮側は田口さんは「八六年七月三十日、黄海北道の峠で交通事故で死亡」としているが、関係者によると、地村さんは「田口さんの運転手だった男性から、死亡したとされる時期の三カ月後に平壌のデパートでみかけたと聞いた」と証言。デパートは平壌市大同江区域にある大星外貨百貨店とみられる。
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また「北」は、田口さんは拉致被害者の原敕晁(ただあき)さん=同(43)=と「八四年十月に結婚」としているが、地村さんは「八六年七月の時点で独身だった」とも証言したという。
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http://www.sankei.co.jp/news/morning/09iti002.htm
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