中国河南省「中国の漢族とイスラム教徒対立事件のその後」(ル・モンド=media@francophonie 04.11.05)
中国河南省「中国の漢族とイスラム教徒対立事件のその後」(ル・モンド=media@francophonie 04.11.05)
先月10月27日に中国の河南省中牟県で交通事故を巡って漢族とイスラム教を信仰する回族の住民の間の対立が起きた事件、武装警官が出動し戒厳令まで発動される事態にまで発展したのはこのサイトでも以前お伝えしました。
*(中国・河南省)中国でイスラム教徒の回族と漢族が対立、戒厳令発令(11月2日)
http://humanrights.blogtribe.org/entryc9d970f615eb72ae3538eef43bdd334a.html
「ニューヨーク・タイムズ」(電子版)が11月1日に第一報を伝えたこの事件、一説には150名近くの死者が出たとも伝えられていますが、詳しいことは未だ判然としていませんが、フランスの「ル・モンド」紙は11月5日に事件が起きた現地の特派員が記したルポを掲載しました。
ブログ「media@francophonie」がこの記事を日本語に訳してくださったので、以下に紹介します。
*「中国当局と宗教家、中国の男人(ナンレン)で対立に先手を打つ」(ル・モンド=media@francophonie 04.11.05)
http://blog.livedoor.jp/media_francophonie/archives/8943965.html
記事全文は上掲リンク先をご覧頂きたいのですが、記事の概要をまとめると、
・現地の道路では、住民治安担当大臣の管轄下の憲兵隊「人民軍警察」が20基ほどのテントを建てて迷彩服を着た兵士たちが活動。また、道路の反対側にはヘルメットと盾を装備した警官がおり、靄黒い制服を着た地元の警察官は車両を一台づつ点検する姿がみられる。
・中国の新聞各紙はこの事件を黙殺し、中国国内の新聞の記者は戒厳令がしかれた中牟県に滞在することを禁じられている。新華社通信は11月1日に英語版でのみ事件の短信を報じた。中国人の大多数はこの事件を知らず、現地住民には緘口令が布かれている。
・だが11月4日に中国外務省のワン・チジェ氏は「対立は深刻なものであった」と認めた。彼は「イスラム教徒の運転手が運転していたトラックに6歳の少女(漢族)が轢かれて死亡したことからこの暴動は引き起こされた」と証言。彼はこの事件が農機具などを武器にした周辺住民数千人が対立した共同体間敵対の性質を持つ暴動であることを否定し、漢族と回族の衝突は「まったくの偶然」だったと語る。
・その一方、同省は2人の外国人記者を4時間近く拘束し、その1人はル・モンドの特派員だったという。
・暴動が起きた中牟県に通じる路上には、先週末から「中国の全56民族は平等に取り扱われなければならない」「民族グループの団結を破壊する者と闘おう!」「漢族は少数民族なしでは生存できない!」など、赤地に白い文字で政府見解を主張する横断幕が掲げられる。
・河南省の省都の鄭州では「暴徒」を押さえるためにやって来た武装警官を「ありがたいことに治安回復のために警察官が駆けつけてくれました」云々と、回族のイスラム信徒達が歓迎しているという。
・回族は、中国の西端に居住するトルコ語系・ペルシア語系イスラム教徒(ウイグル族、タジク族、カザフ族など)とはつながりをもっていない。
・水曜の夜に鄭州でいちばん大きなイスラム寺院である導師がこの事件について信徒に詳しく説教し、数百人の信者に。「現地にいる同胞に、武力による支援をしようなどとはしないでください」などと節度ある態度を呼びかけた。
・地域では回族が多数派を形成するこの地方では昔から回族と非イスラム教徒の間での緊張が絶えない。鄭州の社会科学アカデミーのシェ・チンジュン氏は「このような衝突事件は、漢族の不良に挑発されることがある回族の一部の間で怒りが積み重なった結果だといえます。しかし、このようないやがらせをするのは中国国民のほんの一部でしかありません。」などと語る。
・警察車両のスピーカーからは「暴動の責任者は警察に自主的に出頭せよ。そうすれば刑が少し軽くなるだろう」などと流れている。
ということらしいです。
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